世界遺産「富岡製糸場」をめぐる!登録の理由や見どころを紹介

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世界遺産「富岡製糸場」

2014年世界遺産に登録された、群馬県富岡市の「富岡製糸場」に訪れました。

富岡製糸場は教科書に載っていて学生のときに習ってはいましたが、実際に見るのは初めて。

詳しく見ても2時間くらいで回ることができ、希望があればスマホでガイドを聞きながら巡れるので、富岡製糸場の歴史をさらに深く知ることもできますよ。

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世界遺産「富岡製糸場」について

世界遺産「富岡製糸場」について

世界遺産である「富岡製糸場」は、明治時代に日本産生糸の大量生産を実現した製糸工場で、日本の近代化を支えた官営工場。

フランスの蒸気機関や繰糸機が使われるなど、いち早くヨーロッパの技術を取り入れたことでも有名です。

世界遺産の評価基準などの詳細情報は以下のとおり。

世界遺産名富岡製糸場と絹産業遺産群
構成資産富岡製糸場、田島弥平旧宅、高山社跡、荒船風穴
区分文化遺産
登録年2014年
評価基準(ⅱ)(ⅳ)
ユネスコ資産ページhttps://whc.unesco.org/en/list/1449

なぜ世界遺産に選ばれたの?登録された理由

世界遺産「富岡製糸場」

富岡製糸場は2014年に、ユネスコ世界遺産委員会で文化遺産として世界遺産されました。

世界遺産に登録された理由としては、「質の高い生糸の大量生産を実現した技術革新と、日本と世界の技術交流の過程を示す歴史的価値が認められた」ため。

製糸場のみではなく遺跡群も世界遺産の構成資産となっているので、登録名は「富岡製糸場と絹産業遺産群」となっています。

また、明治の建物が創業当時のままほぼ完全な状態で残っていることもあり、それも世界遺産に選ばれた評価に繋がりました。

作った人は渋沢栄一が中心

渋沢栄一
渋沢栄一

渋沢栄一は「日本資本主義の父」と言われ、500以上の起業の設立や運営、その他の社会福祉事業に関わったと言われています。その中の一つが日本初の器械製糸工場である富岡製糸場。

渋沢栄一は養蚕業も営む富裕な農家に生まれ、養蚕に詳しかったため、当時大蔵少輔だった伊藤博文とともに任務にあたりました。

その後、フランス・リヨンの生糸問屋に勤めていたポール・ブリュナをお雇い外国人として迎え、フランスの最新式の繰糸機や蒸気機関などを導入。

明治4年(1871年)から建設が始まり、翌年の明治5年(1872年)7月に主な建造物が完成、10月4日には操業が開始されました。

入場料

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  • 大人:1,000円
  • 高校生・大学生:250円
  • 小学生:150円

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世界遺産「富岡製糸場」の見どころ

世界遺産「富岡製糸場」

世界遺産「富岡製糸場」の見どころは以下の通り。

  • トラス構造の繰糸所
  • ブリュナ・エンジン
  • レンガ造り
  • 実際の蚕も見られる

トラス構造の繰糸所

トラス構造の繰糸所

富岡製糸場の最大の見所はなんといってもトラス構造の繰糸所。繰糸所の中に当時の状態のまま残っている、たくさんの繰糸機も必見です。

トラス構造とは

トラス構造は、部材同士を三角形につなぎ合わせた構造形式のこと。
下の画像を見てもらうと分かる通り、三角形になっているのがトラス構造の特徴。

トラス構造の繰糸所
トラス構造の繰糸所

トラス構造は世界遺産検定でも勉強した箇所で、実際に見たときは左右対称の美しさに惚れ惚れしました。

天井からは蚕を運ぶレールとクレーンがつり下げられており、効率化がすめられていたんだなと感心。

トラス構造の繰糸所
トラス構造の繰糸所

繰糸所の中には繰糸機がずらーっと並んでおり、当時は手作業でこれを使っていたと思うとびっくりです。

現地では実際にこれを使っている動画なども上映されており、より理解が深まりました。

ブリュナ・エンジン

ブリュナ・エンジン

ブリュナ・エンジンはポール・ブリュナによってフランスから輸入され、繭(まゆ)から生糸を作る繰糸機の動力源として使われました。

ブリュナエンジンの近くにいるスタッフの方がエンジンについてとても丁寧に教えてくれ、エンジンの仕組みを見ていくといろいろな工夫を見ることができて面白いです。

これひとつで上で見た繰糸機の工場を動かしていたと思うと、その壮大さと先人の知恵に驚きを隠せません。

※実物のブリュナ・エンジンは、愛知県犬山市にある「博物館明治村」で展示中。

フランス積みの木骨レンガ造

フランス積みの木骨レンガ造

富岡製糸場の建造物の特徴として、レンガの長い面と短い面を交互に並べていく「フランス積み」と、木造の骨組みにレンガを並べた「木骨レンガ造」があります。

木造の骨組みにレンガを並べるという西洋の技術と、養蚕農家に見られる換気用の越屋根や漆喰などの日本の技術を組み合わせた、和洋折衷の建築方法がとられている。

製糸場ならではの造りを見ることができ、たとえ古い造りであっても一年中快適に働けていたのではないかと思います。

フランス積みの木骨レンガ造

富岡製糸場東繭倉庫のアーチに掲げられた明治5年文字。

明治5年からこの場所にずっとあると思うと、グッと来るものがありますね。

実際の蚕も見られる

実際の蚕も見られる

富岡製糸場では実際の蚕の幼虫を見ることもできます。

小学校以来、蚕に出会うことがなかったのでとても新鮮な気持ちでした。

世界遺産「富岡製糸場」のアクセス情報

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